福島原発事故対応に関する声明

民間福島原発事故収束委員会
代表 山田 廣成

福島原発事故対応に関する声明

福島第一原発には更なる危機が迫っています。周辺住民をさらに避難させるべき危機的状況です。
メルトアウト(炉心漏出)が起こり、地下水脈に接触し、核分裂反応が再開する危険があります。
今までは、地下コンクリート内部を沈下していましたから、核分裂反応は起こりませんでした。

民間福島原発事故収束委員会からの提案:

1. 核分裂反応が持続するようならば、必ず中性子が検出されます。熱中性子は水により遮蔽されますが、高速中性子は遮蔽されません。従って、東電は中性子を測定し、結果を公表すべきです。

2. 東電はこのところストロンチウムの測定データを公表していません。できないというのであれば、その理由を明らかにすべきです。

3. 福島県は、第2の危機を前にして、避難準備を勧告すべきです。避難対象区域は東電からの詳細情報を見た上で、関係省庁・福島県と協議して決める必要があり、我々も協力します。

4. 1号炉、3号炉のメルトアウト(炉心貫通)を止めるために、直ちに我々が提案している鉛冷却法の実施を準備すべきです。

5. 国・東電は、国民の信頼を得るために、市民の立ち合いの下で、施設内の放射能測定を行うべきです。

声明概要:

昨年末頃から、福島第一原発2号炉建屋の屋上や周囲の地表から水蒸気の発生が観測され、観測井戸の汚染水濃度が日々最高値を更新し、直近では、全ベータ線量が1リットル当たり310万ベクレル検出されている。これに対し、東電は原因不明としている。

しかし、これはメルトダウン(炉心熔融)した核燃料が、完全なメルトスルー(炉心貫通)を起こし、更にメルトアウト(炉心漏出)を起こして地下水脈に接触したことが原因と判断される。

原爆の約5倍と想定される核燃料のメルトアウトは、従来の100倍以上の量の高濃度汚染水を海洋へ流出させる可能性と、事故当時のような高濃度の放射性物質が大気中に放出される可能性は否めない。

この状況が更に進行する可能性は高く、水素爆発の危険性もある。チャイナシンドロームが実際に起きることを想定し、政府、東電、関係官庁、行政、学者、原発製造企業が総力を挙げて早急にしかるべき検証と対策を取る必要がある。

しかるに、政府も東電も現在までに十分な対応をしていないことは誠に遺憾である。民間福島原発事故収束委員会は、真剣に対応していないこれらの当事者たちを非難するものである。

我々、民間福島原発事故収束委員会は、福島原発から一定距離内の住人は避難準備を始め、早急に避難する必要があり、危険が差し迫っていることを警告するものである。

民間福島原発事故収束委員会について:

2011年3月11日の大地震と津波により起きた東京電力福島第一原発事故に対する東京電力の対応を見て、同年6月、立命館大学の山田廣成教授は、大量の汚染水を発生させる水冷式ではなく、鉛の粉末又は粒子の注入という画期的な鉛冷却法を提案した。しかし、国も東電も前例がないと取り合わず、事故から2年が経過するも、収束の見通しが立たず、汚染水を垂れ流しにしているため、事故原発の収束を民間の活力で実現するしかないという危機感から、山田廣成教授を代表発起人として、民間福島原発事故収束委員会を2013年6月2日に立ち上げた。現在、約60名の会員が参加している。同年8月には東電と各政党に提案書を送った。更に同年9月には経済産業省に鉛冷却法を提案し、同年10月、国際廃炉研究開発機構に正式な登録提案となったが、同機構も東京電力も、詳細な検討を行おうとはしていない。

連絡先: info@shusoku.com
民間福島原発事故収束委員会ブログ:http://blog.goo.ne.jp/minnkannjikosyuusokuiinnkai/

以上

現状認識:

福島第一原発2号機に関して、少し前までは、建屋の屋上(格納容器の蓋付近)から水蒸気の発生が観測されていた。しかし最近は、周囲の地表から水蒸気の発生が観測されている。また、近くの観測井戸の汚染濃度は、日々、最高値を更新し続け、1月21日の発表では、全ベータ線量が1リットル当たり310万ベクレル検出されている。

こうした状況から、2号炉の核燃料は格納容器からのメルトスルーを通り越して、格納容器を支える、10メートルに及ぶコンクリートに穴を開けながら沈んで行き、ついにコンクリートを突き抜けて地下水脈に到達したと考えられる。

核燃料が地下水に接触すると、水が減速材になり、核分裂反応が持続するようになるため、臨界量が無くても断続的に核分裂が起こるはずである。100トンに及ぶ核燃料の量は、原爆の約5倍有るわけで、その危険性は極めて高い。

熔融核燃料がコンクリートの中に存在した間は、水との接触が無いため、核分裂反応はそれほど顕著には起こらなかったと考えられ、長時間連続するような核分裂ではないため、核爆発を起こすようなものではないと思われる。

しかし、発熱が起こり、水蒸気爆発の危険性はあると思われ、大規模な水蒸気爆発が起こるようであれば、3.11事故当時の様に、大気中に大量の放射性物質が放出される危険がある。

今後、高濃度汚染水は地下水脈を経由して大量に海洋に流れ出し、その量は従来の100倍にはなるだろうと思われる。

判断根拠:

1. 東電は、1~4号機東側護岸の地下水のストロンチウム分析結果を公表しなくなった。ストロンチウム90はベータ崩壊核種で、ベータ線のエネルギーは非常に高いために、容易に測定できる核種である。測定器の故障と言うが、何処にでもあるもので、特殊な測定機は必要ない。
これは極めて重要なデータであり、本当に故障しているならばすぐに交換して測定すべき事柄である。1日有れば復帰できるはずで、それを行わないのは、測定値が極めて高く、人々をパニックに陥れる恐れすら有るからだろうと推測される。地下水の放射線濃度はどんどん上昇しているはずであり、だから、報告できないのだろう。

2. ロシアは、福島の地下で異変が起きていると警鐘を鳴らしている。多分、微小な水素爆発をキャッチしているのだと思われ、それは地震計に現れるはずである。

3. 少し前に格納容器の蓋付近から水蒸気の発生が観測された。このとき核燃料はまだ、コンクリートの中に有ったと考えられる。従って、建屋の屋上から水蒸気が観測された。しかし最近は、地表から水蒸気の発生が観測されている。何故なら、核分裂反応により、大地が暖められて水蒸気を発生しているからだ。

4. 東電は、冷却水の循環を止めようとしている。200~500KWという発熱は、我々が提案している鉛冷却法で対処できるが、単に冷却水を止めるだけでは対処できない。東電は、メルトアウトして既に格納容器には核燃料がないことを知っていて、水を止める決定をしたと推測できる。あれほど頑固に冷却水を止めることを拒否した東電が何故、止めることに同意したのか?理解に苦しむが、核燃料が炉内に無いと考えれば、納得できる。

以上の理由は、核燃料がメルトアウトしていることを十分に結論付けている。

民間福島原発事故収束委員会からの提案:

1. 核分裂反応が持続するようならば、必ず中性子が検出されます。熱中性子は水により遮蔽されますが、高速中性子は遮蔽されません。従って、東電は中性子を測定し、結果を公表すべきです。

2. 東電はこのところストロンチウムの測定データを公表していません。できないというのであれば、その理由を明らかにすべきです。

3. 福島県は、第2の危機を前にして、避難準備を勧告すべきです。避難対象区域は東電からの詳細情報を見た上で、関係省庁・福島県と協議して決める必要があり、我々も協力します。

4. 1号炉、3号炉のメルトアウト(炉心貫通)を止めるために、直ちに我々が提案している鉛冷却法の実施を準備すべきです。

5. 国・東電は、国民の信頼を得るために、市民の立ち合いの下で、施設内の放射能測定を行うべきです。

以上

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